全般性不安障害(GAD)

全般性不安障害(GAD)とは

誰もが感じる程度をはるかに超える不安を持ち、それがもとで日常生活に支障をきたしてしまう「不安障害」という病気があります。GADも不安障害の中の一つであり、「特定の状況の限定されない、理由の定まらない不安や心配」が長期間続き、このような不安や心配に「こころやからだ」の症状が伴う病気で、以前は不安神経症と呼ばれていました。

GADの患者さんが持つ不安や心配の原因は、ある特定のことに限定されるわけではなく、「家庭生活」「仕事」「学校」「近所づきあい」「地震や大雨などの天災」「外国での戦争」など、あらゆるものが対象になります。そして、自分ではどうすることもできない事柄についても深刻に悩み、不安や心配をコントロールできなくなって、「こころやからだ」の調子が悪くなり、日常生活に支障をきたしてしまいます。

GADの治療法には大きく分けて薬物療法と精神療法の2つがあります。GADの本態(病気のもと)は不安にありますので、まずは薬を使って、不安をコントロール可能なくらいまで軽くし、精神療法によって患者さん自身が不安をコントロールできるようにしていきます。海外では、早い時期から薬物による治療の研究が盛んに行われており、既にGADの治療薬として承認され、患者さんの治療に使われている薬(一般名:パロキセチンなど)もあります。日本では、GADという病名で国から承認されている薬はなく、抗うつ薬や抗不安薬などを用いて治療が行われています。

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